ティッシュ配りの少女
「ティッシュはいりませんかー?」
凍えるような冬の街で一人の少女がティッシュを配っていました。
幼い少女にはそれ位しか仕事がなかったのですが、不気味なダンスで宣伝するサラ金のティッシュなんてもらってくれる人はいません。
可哀相な少女はティッシュが配れないと、何も食べるものがありません。
もう冬だというのにキャンペーン用のミニスカートをはかされてぶるぶる震えています。
「そうだわ、このティッシュを燃やしてみたらあたたかいかしら?」
少女はどうせわからないように捨てるだけなのでと、ティッシュを一束燃やしてみました。
「あったかい・・・」
ティッシュを燃やすと暖かいことがわかった少女は、次々とティッシュに火をつけていきます。
「わぁ、ご馳走がみえるわ。亡くなったお母さんもいる・・・」
少女は幸せな影像をみていました。
「おい君・・・何をやってるんだ・・・」
哀れ、少女は支店長に見つかってしまい、実質年率27.375%という法外な条件で燃やしたティッシュ代金のローンを組まれたのです。
その後、少女をみたものはいませんでした。